この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
連絡を取っていない親戚から連絡があり,ある親戚が亡くなり自分が相続人になっていることを知ったところ,連絡をしてきた親戚が,生前色々と面倒を見たので遺産を渡すよう求めてきた。面倒を見てもらっていたのであれば,遺産は渡してもいいと考えているが,関わりたくないので,間に入ってほしいという相談でした。
解決への流れ
当初窓口となるために代理人となりましたが,調査をしたところ,①連絡をしてきた親戚は,相続人ではない(本来相続で遺産を取得できない)こと,②面倒を見ていたと言っても,年に1,2回に亡くなられた方の病院にお見舞いに行った程度で,普段の面倒は病院が見ていたことがわかりました。そこで,一定の謝礼を支払うことはいいとしても,遺産の多くを渡すことはできないと提案したところ,相手が猛反発し,結局感情的対立が激しくなったことから,遺産を全く渡さずに終えるという結果になりました。
”面倒を見たから遺産を”と言う人は,ときおりあることですが,本当に面倒を見ていたのか,本来遺産を承継する人なのかの確認は,必須です。相続では,財産目的で動く人が,(残念ながら)ときおりいるからです。このケースも,本来遺産を受け取れない人が,遺産目当てで連絡をしたケースです。故人の遺産が不当に流出しないようにするために,相続が発生した際には,一度専門家に相談することをお勧めいたします。