この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
相手方が風俗店で勤務している内容を掲示板サイトへ投稿したところ、後日、キャリアより発信者情報開示請求の連絡書面が届き対応に困られたご依頼者様の案件でした。即日、発信者情報開示請求への対応と平行して相手方代理人(弁護士)との交渉を開始し、最終的には大幅な減額に成功しました。
解決への流れ
本件は、相手方の権利を侵害していることは明らかであったため、開示請求に「同意」しつつ、穏便な解決のために相手方代理人(弁護士)へ、即日、連絡し交渉を開始しました。慰謝料の金額が過大に過ぎること、売上が無くなったこと(逸失利益)に対する請求は因果関係が不明であるため認められない旨の主張に加え、調査費用に関する資料の提示を求めました。他方、投稿したこと自体については真摯に反省を述べ、謝罪文を交付することにいたしました。その結果、相手方の逸失利益の主張を退け、慰謝料の減額に成功した結果、約300万円もの大幅な減額に成功しました。
発信者情報開示請求を受けた場合、まずは開示請求に応じる必要があるのか、無いのかを判断する必要があります。この点は、当方の主張の出発点にもなるため、慎重な判断が必要となります。本件は、権利侵害があること自体は争いようのない投稿内容であったため、素直に開示請求には「同意」した上で、平行して直ちに和解の打診を行うことにしました。話し合いの中では、真摯に謝罪を述べつつも、法的な主張に関しては的確に損害の有無、慰謝料の相場を述べると共に、相手方へ調査費用に要した資料の提出を求め、粘り強く丁寧な交渉を心掛けました。その結果、大幅な減額交渉に成功すると共に、刑事事件化、訴訟提起されるリスクを上手く回避することができました。