犯罪・刑事事件の解決事例
#任意整理

建物の評価額に相当する金額の支払のみで解決することができた事例

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齋藤 毅 弁護士が解決
所属事務所川崎パシフィック法律事務所
所在地神奈川県 川崎市川崎区

この事例の依頼主

40代 男性

相談前の状況

私が所有するA土地上に,私の母所有のB建物があり,その建物には母や私だけでなく私の妻子も居住しています。私の母は,C社に対し1000万円の負債を抱えて返済できないでいたところ,C社は私に対する訴訟を提起して判決を取得した上で,私の母の所有する建物について強制競売申立てを行い,競売手続開始決定が下されてしまいました。A土地とB建物には金融機関からの借入についての共同担保も設定されており,この競売手続が進行してしまうとその共同担保権が実行されるおそれもあります。私の母はもちろん,私自身も,母が抱える債務全額を支払えるだけのお金はありませんが,自宅は確保したいと考えていますが,どのように対応したらよいのでしょうか。

解決への流れ

弁護士に依頼し,競売手続の中で私の母所有の建物が226万円と評価されていたことから,C社に対し,以下の条件の提案をしました。(1)私が母所有の建物を226万円で購入すること(2)私の母がC社に対し売買代金全額(226万円)を支払うこと(3)C社が強制競売申立てを取り下げることそうしたところ,C社もその提案を承諾してくれ,建物の価値のお金を支払うことで和解に至り,共同担保を設定している金融機関にも和解に至ったことを説明したことで,自宅の土地建物を確保することができました。

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齋藤 毅 弁護士からのコメント

仮に建物を競落する者がいたとしても,土地の所有者が建物を競落した者に対して建物を取り壊して土地を明け渡せと請求した場合には建物を競落した者はそれに応じざるを得ないことになります。そのため,建物を競落する者が現れない可能性は充分にあり,C社にも弱みがあるところでした。他方で,A土地とB建物については共同担保が設定されていたので,この問題を放置することもできないケースでした。そこで,C社の事情も加味して本件提案に至り,自宅の土地建物を確保することができました。